開業 ゴーストキッチン ゴーストレストラン クラウドキッチン
2021-04-16
フランチャイズの基本

新しい飲食店開業方法と言われる「ゴーストレストラン」「ゴーストキッチン」「クラウドキッチン」とは?

今、話題のゴーストレストラン
ゴーストキッチン」や「クラウドキッチン」などとも呼ばれる、店舗を持たないデリバリーサービスです。
コロナ禍の影響もあり急速に成長しており、注目されています。

今回はこのゴーストレストランについての詳しい説明や開業方法、メリット・デメリットなどを紹介するので、飲食店での開業を考えている方は是非参考にしてください!

「ゴーストレストラン」「ゴーストキッチン」「クラウドキッチン」とは?


ゴーストキッチン」や「クラウドキッチン」とも呼ばれるゴーストレストラン、基本的にこの3つは同じです。
最近、テレビなどのメディアで取り上げられていますが、「ゴースト」と聞くとお化け屋敷とコラボしているような印象を受けますし、「クラウド」と言われるとヴァーチャル世界の料理教室のようなイメージを抱きます。
実際はどのようなものなのでしょうか?

ゴーストレストランは新しいタイプの飲食店

ゴーストレストランは今までの飲食店とは違う新しいタイプの飲食店で、ひと言でいうと実店舗を持たないデリバリー専門店です。
発祥地であるニューヨークではトレンド入りをして、日本でもコロナ禍の影響もあり店舗数が伸びている注目の業種になります。
しかし、新しいと言ってもピザ屋のデリバリーや寿司屋の出前とは何が違うのでしょうか?

配達するのはフードデリバリー代行サービス

ゴーストレストランをイメージするならピザ屋や寿司屋の出前に近いのですが、大きな違いは配達するのが「Uber Eats」や「出前館」などのフードデリバリー代行サービスという点です。
つまりゴーストレストランは、ピザ屋のような配達員が存在せず、料理人と調理場さえあれば開業できます。
そのため、他の飲食店の一角で営業していたり、一般の住宅の中で営業をしたりすることも可能です。

開業が他の飲食店に比べてハードルが低い

キッチンさえあれば、後はデリバリー代行サービスの登録と必要な資格が揃っていると開業できるのがゴーストレストランです。
そのため、物件取得費や設備費がかなり抑えられるのもゴーストレストランが増えている理由の1つといえます。
ゴーストレストランは店舗を持たず、必要最低限のスペースで始められる飲食店です。
配達はデリバリー代行サービスを利用するため1人でも始められますし、開業費用も少なくて済むのが魅力といえます。

ゴーストレストランの開業方法


ゴーストレストランは他の飲食店に比べちゃんとした店舗が必要ではないため、自宅での開業も可能ですし物件を借りるにもそれほど場所を選びません。
しかし食べ物を扱う以上、資格や許可を得る必要があります
それでは開業するのにどのような準備が必要なのでしょうか?

準備 1. 食品衛生責任者の資格を取得する

飲食店を経営するには「食品衛生責任者」の資格が必要で、無店舗型のゴーストレストランもそれは変わりません。
また、「食品衛生責任者」は、全国共通の資格なので取得した都道府県以外の地域でも開業できます
食品衛生協会による6時間の講習を受ければ誰でも取得でき受講料は10,000円ほどです。
ただし、調理師や栄養士、製菓衛生士などの資格がある方は講習が免除されます。

準備 2. 飲食店営業許可の取得

「食品衛生責任者」の資格同様に「飲食店営業許可」が飲食店には必要で、ゴーストレストランも例外ではありません。
既存店のキッチンを間借りするなら、すでに営業許可が下りている店舗だと改めて「飲食店営業許可」を取る必要はありません

準備 3. 開業場所を決める

条件がそろえば自宅開業も可能ですが、既存の飲食店のキッチンを借りしたり、シェアリングキッチンを利用したりする方法が一般的です。

準備 4. Wi-Fi環境

ゴーストレストランを運営するにはフードデリバリー代行サービスの利用は欠かせません。
そしてデリバリー代行アプリは、タブレットを使用して受注します。
常に接続しているため安定した回線が必要ですし料金的にもSIMよりもWi-Fiのほうがおすすめです
Wi-Fi環境がすでにある、あるいは自分で整えることができる場所を選ばなければなりません。

準備 5. デリバリー代行サービスへの登録

デリバリー代行サービスは複数ありますが、登録する前に料金やサービス内容を比較しておきましょう。
そして自分の店に一番合っているものを選んで登録してください。
デリバリー代行サービスの配達スタッフは駅前で待機している場合が多いといわれています。
場所を選ばないゴーストレストランですが、お客様に届けるまでの時間を短くしたいなら、駅近くに調理場を見つけるほうが有利です。

フランチャイズでもゴーストレストランを開業可能


飲食店で独立を考えていたけど資金が足りず諦めていた、あるいは現在お金を貯めている最中という方にはゴーストレストランは魅力的なのではないでしょうか?
しかし実際開業するとなると、食品衛生責任者の資格取得や飲食店営業許可の申請、物件探し、そしてデリバリー代行サービスへの登録などやることは多くあります
しかも、フードデリバリーサービスは競合店が多いのも事実で、その中で集客をして利益を出すのは簡単ではありません
そこでおすすめなのがフランチャイズ加盟店での開業です。
ゴーストレストランにもフランチャイズがあり、加盟すれば経営のノウハウを教えてもらえますし、フランチャイズ本部によっては物件の紹介や資格取得のアドバイスをしてくれるところもあります。
個人での開業に不安があるなら、フランチャイズ加盟店での開業も検討してみてください。

ゴーストレストランを開業するための資金


ゴーストレストランは無店舗で開業できるため、通常の飲食店と比べて費用を抑えることができます。
ではどのような費用が必要なのか確認しておきましょう。

資格や許可にかかる費用

開業方法でも紹介しましたが、ゴーストレストランも飲食店なので食品衛生責任者の資格と飲食店営業許可が必要になります。
費用はおおよそ26,000~29,000円で、内訳は以下になります。

食品衛生責任者の資格にかかる費用

講習の申し込みは地域ごとに差があり、一般的に郵送か窓口へ申請することで受講できます。
必要な費用は10,000円程度です。
食品衛生責任者は一度取得すれば更新の必要はありません
また、調理師や栄養士、製菓衛生士などの資格がある方は講習が免除されます。

飲食店営業許可を取得するための費用

新規で取得する場合、地域ごとに差がありますが、おおよそ16,000~19,000円のところが多いです。
継続・更新の申請は12,000円前後となります。
ゴーストレストランを開業する場所がすでに飲食店営業許可を取得しているのなら、改めて許可を取得する必要はありません。
ただし、費用分担については契約相手と確認してください。

物件取得費は様々

物件取得費については基本的に実店舗を持つより低く抑えられますが、どんな場所を確保するかによって大きく変わります。
極端な例をあげれば、自宅のキッチンで開業可能なら0円という場合もありますし、駅前の物件を使用するなら数百万円かかる場合もあります。
自分の資金に応じて判断が必要です。

デリバリー代行サービス初期登録料

「Uber EATS」や「出前館」といった大手は実質0円のところが多いです。

フランチャイズ加盟にかかる費用

フランチャイズに加盟するためには、一般的に加盟料や保険料、研修費、広告費、そして毎月支払うロイヤリティなどが必要になります。
ただし、フランチャイズ本部により加盟料が無料だったり、ロイヤリティの計算方法が違っていたりします。
そのため先入観を持たずに加盟したい本部の資料を取り寄せて確認するのが良いでしょう。
その際に複数の本部の資料を取り寄せて金額だけでなくサポート内容も比較して選ぶのがおすすめです。
ゴーストレストランの開業にかかる費用は、一般の飲食店に比べて少ないもののかなり幅があると考えられます。
ただし、必要な資格だけでも26,000~29,000円程度は必要となるので、そこからいくら必要かは自分の開業資金と相談しながらシミュレーションが必要です。

ゴーストレストランのメリット・デメリット


それではゴーストレストランを開業することのメリットとデメリットを確認していきますが、今回はフランチャイズでの開業も合わせて紹介します。
まずはゴーストレストランのメリットとデメリットを確認していきましょう。

ゴーストレストランのメリット

ゴーストレストランを開業することには4つのメリットが考えられます。

メリット 1 )初期費用が少なくて済む

何度か触れてきましたが、ゴーストレストランは実店舗型飲食店と比べると、内装や外装、客席を置く広さも必要なくその分コストを抑えることができます。
実店舗型だと初期費用だけでも数百万~数千万円かかるのが一般的ですが、ゴーストレストランは、数十万円でも開業が可能です。

メリット 2 )複数の店舗を小さなスペースで開業可能

ゴーストレストランは実店舗がないため、例えば寿司屋と、ラーメン屋、そしてイタリアンを同時に開業することが可能です。
連絡先や店名は違っていても同じ調理場で料理は作れます
実店舗ではほとんど見られない経営方法です。

メリット 3 )シェアリングキッチンなどは情報交換がしやすい

開業場所をシェアリングキッチンなどの共有スペースにすると、他の利用者から売れ筋の傾向や問題点など様々な情報を仕入れることができます。

メリット 4 )料理だけに集中しやすい

接客も電話での注文受け付けぐらいですし、配達はデリバリー代行サービスがやってくれます。
そのため料理に集中しやすいです。
接客は苦手だけど自分の店を持ちたいという方におすすめです。

ゴーストレストランのデメリット

メリットばかりに感じるゴーストレストランですが、実はデメリットもあります。

デメリット 1 )埋没しやすい

実店舗があればオープンセールなどをして注目を集め、集客に繋げることができます。
しかし、ゴーストキッチンは一般的に画面上で見るだけのため、印象が薄くスルーされることが多いです。
そのためプロモーションに力を入れることが重要となります。

デメリット 2 )デリバリー代行サービスの費用が発生する

デリバリー代行サービスが無ければ成り立たないゴーストレストラン。
そのため避けられない出費です。
登録先によって価格に差がありますが、飲食代金の3割が目安となります。
また、これは配達代だけではなく宣伝費も含まれているといえるので、その事も考慮して登録先を選びましょう。

デメリット 3 )利用者と接する機会がない

これはゴーストレストラン特有のメリットの裏返しとも言えます。
利用者と顔を合わせることがないため、直接料理の感想や食べているときの表情を見ることができません。
自分の料理の感想や食べているお客の姿を見たい方には、ゴーストレストランは向かないと言えます。

それでは次ぎにフランチャイズで開業する場合のメリットとデメリットも確認しておきましょう。

フランチャイズで開業するメリット

フランチャイズ加盟店での開業には4つの代表的なメリットがあります。

メリット 1 )加盟店になると融資を受けやすい

経験も実績もない場合、金融機関からの融資は簡単には受けられません。
しかしフランチャイズ加盟店になれば、似た条件で経営している他の加盟店の実績を参考にして、事業計画書を作成できます。
実例をともなった計画書は説得力があり、金融機関からの融資も受けやすくなるのです。

メリット 2 )本部のサポートで未経験でも始められる

フランチャイズ加盟店で開業すると本部の研修やサポートを受けることができるので、未経験でも開業できます。
また、本部には経営の成功例や失敗例のデータの蓄積もあるため、成功しやすい運営の仕方や失敗しがちな運営などを前もって知ることも可能です。

メリット 3 )集客が有利になる

集客が上手く行かなければ経営も成り立たなくなる恐れがあるので、プロモーションはゴーストレストランではとても重要です。
しかし、個人ではできることに限界があります。
フランチャイズなら、無名の個人より知名度、つまりブランド力があり集客に役立ちます。
また、広告などでの宣伝も個人でやるより有利です。

メリット4 )経営に集中できる

個人ではメニューやレシピを自分で考えなければなりませんが、フランチャイズ加盟店になればメニューもレシピもそろっている場合があります。
そのため経営に集中しやすいです。
最後にフランチャイズのデメリットもしっかりと確認しておきましょう。

フランチャイズで開業するデメリット

フランチャイズの加盟店になることには2つの代表的なデメリットがあります。

デメリット 1 )ロイヤリティや加盟料などを支払う必要がある

加盟店になるとフランチャイズ本部に加盟料や保険料、研修費に広告代、そして月々のロイヤリティなどを支払わなければなりません。
また、契約途中で契約を解除すると違約金が発生する場合もあります。
ロイヤリティの計算方法や加盟料、保険料などの料金には本部により差がありますし、ゴーストレストランでは無料となる料金もあるのでチェックしてください。

デメリット 2 )本部の経営方針などが足かせになることがある

メリットである経営に集中できるということの裏返しになるのですが、契約方針や本部の経営方針が足かせになる場合があります。
独自のメニューやサービスをしたくてもできない可能性があるので、加盟店になる前に契約内容や方針を確認しておきましょう。
自分でやりたいことがあるなら、経営方針などが自分の考えに近いか、あるいは自由度が高い本部を選びましょう。

ゴーストレストランを開業することにはメリットとデメリットがあります。
そしてフランチャイズ加盟店になることにもメリットとデメリットがあるので、自分がゴーストレストランの経営者に向いているか、フランチャイズに加盟するほうが良いかを客観的に判断しましょう。
ゴーストレストランは初期費用が抑えられるといっても、それなりに費用と準備期間が必要です。
後悔しないようにしっかりと吟味してください。

自分に合ったスタイルで開業を目指そう


最近話題になっているゴーストレストランの開業方法や開業に必要な費用、そしてメリットやデメリットなどを紹介してきました。
飲食店経営を始めたいなら、実店舗型の飲食店より少ない予算で開業できるゴーストレストランはおすすめです。
しかし、実店舗がない分、プロモーションを上手くしないと集客ができず経営が立ち行かなくなる恐れもあります。
そういった不安を軽減するためにフランチャイズ加盟店になるのも1つの方法ですが、フランチャイズもメリットばかりではなくデメリットもあるのでやはり慎重に検討しなければなりません。
自分がどんな店をやりたいのか、あるいはどんな店が自分に向いているのかを判断して成功を目指してください。