フランチャイズ 開業 移動販売 移動スーパー
2021-05-26
フランチャイズの基本

高齢社会に需要がある移動販売・移動スーパーフランチャイズとは? その開業方法は?

近所にスーパーがない高齢者から非常に重宝されているのが移動スーパーです。
また、コロナ禍により飲食店の経営が厳しさを増す中、キッチンカーが注目されています。
移動販売なら店舗型のショップより初期費用がかかりませんし、客足が悪ければ場所も変更しやすいです。
そのためサラリーマンから転職して開業するのに向いていると考えることができます。
今回は移動販売・移動スーパーをフランチャイズ(FC)で開業する方法や特徴、メリット・デメリットなどを紹介するので、開業を考えている方はぜひ参考にしてみてください!

移動販売・移動スーパーフランチャイズとは?

 
それでは改めて移動販売・移動スーパー、そしてフランチャイズについて確認をしておきましょう。

移動販売とは 

移動販売とは文字通り、軽トラックなどに積んだ商品を販売しながら移動する業務形態です。

移動スーパーとは

移動販売の中でも「移動スーパー」は、冷蔵・冷凍庫などを搭載した車両で商品を販売します。
野菜や肉、果物といった食料品や生活品など、それこそスーパーやコンビニのように様々な商品を販売するのです。
小回りの利く軽トラなら、せまい道も行きやすく、歩くのが大変な高齢者の家の近くでも販売できるので、社会貢献にもなります。

キッチンカーとは

最近は、移動販売というと「キッチンカー」を指している場合が多いです。
具体例を挙げると、焼き鳥、タイ焼き、たこ焼き、クレープ、メロンパン、ホットドッグ、そしてラーメン屋台など枚挙にいとまがありません。
これらに共通しているのは、車両にある調理設備で料理を作って販売しているという点です。
移動販売はあくまで車両などで移動しながら販売することを意味していますが、移動スーパーはその中でもコンビニやスーパーのように様々な商品を運んで販売します。
しかし、調理設備は車両にはなく、その場で作った料理は販売しません。
一方、キッチンカーは、車両の調理設備で作った料理を販売することに特化した移動販売です。

フランチャイズ(FC)とは

フランチャイズ本部と、個人や団体が契約を結び加盟店のオーナー(経営者)となるシステムです。
加盟店となるとロイヤリティ(代価)を支払うことで「フランチャイズパッケージ」を利用することができます。 

フランチャイズパッケージとは

フランチャイズの業種や本部により内容に違いはありますが、フランチャイズのブランド力や経営ノウハウ、営業マニュアル、広告、各種サポートなどが含まれます。

フランチャイズ本部と加盟店オーナーの関係

フランチャイズ加盟店のオーナーは本部と契約を結んでいますが、本部の従業員になったわけではありません
あくまで本部とは対等な立場にあります。
契約などで色々制限などを受けるため実際には対等とは言いがたいですが、自分の店舗の経営者であり、店舗も本部の直営チェーン店でないことも事実です。

移動スーパーのフランチャイズとは

移動販売・移動スーパーにもフランチャイズはあります。
移動スーパーフランチャイズの多くは、店舗型のスーパーと販売委託契約を結び、提携スーパーが取り扱う生鮮食品を含めた食品や生活雑貨などの移動販売をしている場合が多いと言われています。

移動販売・移動スーパーフランチャイズの特徴


フランチャイズと聞くとコンビニやファミリーレストランを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? 
場所を確保し、店舗を開きそこで販売をします。
しかし、移動販売・移動スーパーは車両で販売をするのです。

移動販売・移動スーパーの特徴

移動スーパーは軽トラで販売するのが一般的で、「買い物弱者」と呼ばれている人たちにとって非常に大切なライフラインになりつつあります
担当するエリアを割り当ててくれるフランチャイズ本部に加盟すれば、加盟店同士で客の奪い合いを回避可能です。
また、あらかじめ店舗型スーパーと契約しているフランチャイズなら、自分で提携先を探す必要がありません

移動販売・キッチンカーの特徴

キッチンカーの場合、移動スーパーと違い営業場所を確保する必要があります。
その場で調理した食べ物を販売するので、長時間車両を駐車させる必要があるからです。
また、どんな料理を出すかによってフランチャイズ本部も選ばなければなりません
例えばクレープ屋をしたいのに、焼き鳥のフランチャイズに加盟してはクレープの販売ができません。 
フランチャイズに加盟店として移動販売を開業すると何かとメリットがあります。
もちろん、メリットだけではありませんが、個人で開業するよりも失敗する可能性を抑えることが可能です。 

移動販売・移動スーパーフランチャイズのメリット・デメリット 


移動販売・移動スーパーフランチャイズの特徴を紹介してきました。
今度はメリットとデメリットを確認していきましょう。
ここでは移動販売とフランチャイズに分けて、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。

移動販売のメリット

移動販売には主に3つのメリットが考えられます。

メリット 1 )開業資金が少なくて済む

移動販売で車両をリースすればレンタル料やガソリン代などが発生しますが、店舗の賃料と比較すると安いです。
場所によっては賃料がかなり高くなりますが、移動販売にはそのような心配がありません。

メリット 2 )集客が少なければ移動できる

店舗型の販売店とは違い、集客が少なければ場所を簡単に移動できます。
ただし、フランチャイズで担当エリアが決まっていればそのエリア内で営業する必要はあります。
また、キッチンカーの場合は基本的に営業する場所の許可が必要です。

メリット 3 )人手が少なくて済むので人件費を抑えられる

販売する商品の種類にもよりますが、移動販売だと車両で販売することになり、一度に集まる人数も限られるため1人で対応できる場合が多いです。
また、キッチンカーでの販売も食べ歩きやテイクアウトできる商品を扱うケースが多いので、食器の洗浄やテーブルを拭いたりする手間が必要ありません
そのため人を雇う必要が少なく、1人でできるため人件費を節約できるのです。

移動販売のデメリット

移動販売にはメリットばかりではありません。
デメリットもあるのでこちらもしっかりと確認しておきましょう。

デメリット 1 )売上が天候に左右される

移動販売は雨や雪が降ったり、反対に炎天下だったりすると売上が落ちてしまいます

デメリット 2 )季節の影響も大きい

特にキッチンカーは扱う商品によって天候だけでなく季節も影響するので、開業前に何を販売するかなどよく検討することが大切です。
また、夏場は車内で調理をすることになるので体調管理も気を付けなければなりません
熱中症の恐れもあります。
移動販売のメリットとデメリットを確認したところで、次ぎにフランチャイズのメリットとデメリットもチェックしておきます。

フランチャイズのメリット

フランチャイズには4つの代表的なメリットが考えられます。

メリット 1 )融資を受けやすくなる

本部には様々な条件で経営を成功させた情報が蓄積されています。
その中には自分と近い開業条件のデータもあり、それを参考に事業計画書を作成すれば説得力があるため、銀行などの金融機関から融資が受けやすくなるのです。

メリット 2 )ブランド力による集客を期待できる

フランチャイズ加盟店になる大きなメリットと言えるのがブランド力です。
移動販売なら「とくし丸」という移動スーパーをご存知の方もいるのではないでしょうか?
TVのCMや雑誌やホームページの広告などで見かけるのはもちろん、街で見かけることも宣伝効果があり、ブランド力へとつながります。

メリット 3 )本部からのサポートを受けられる

加盟店になれば本部から様々なサポートを期待できます。
オーナー研修やアドバイスなど、経営ノウハウを利用可能です

メリット 4 )売上向上に専念しやすい

新メニュー開発、各メディアへの広告の掲載などをフランチャイズ本部がしてくれる場合が多く、加盟店は定められたルールに従えば良い仕組になっています。
そのため労力を売上アップに集中させやすいです。

フランチャイズのデメリット

加盟店のデメリットもどのようなものがあるのか確認をしておきましょう。

デメリット1 )本部への支払の発生

フランチャイズに加盟すると加盟金や月々のロイヤリティ、研修費、そして広告費などが発生します。
中には「ロイヤリティゼロ」や「ロイヤリティフリー」をうたっているところもありますが、別名目になっていたり、原材料費に上乗せされていたりする場合があるので加盟前にしっかりチェックしておきましょう。

デメリット2 )本部のルールや契約が足かせになる恐れ

加盟店は売上向上に専念しやすいというメリットがありますが、裏を返せば自由な経営をやりにくいといえます。
やりたいことや試したいことがあっても、本部によっては禁止されている場合があるのです。

デメリット 3 )違約金発生のリスク

フランチャイズには契約期間が定められている場合があり、期間内に契約を解除すると違約金が発生する恐れがあります。
赤字続きで経営が立ち行かないなどの理由で契約を解除するなら、違約金はさらに大きなダメージです。
フランチャイズを選ぶ際に最悪の事態も考慮し、違約金も確認しておきましょう。

デメリット4 )風評被害の恐れ

本部や他の加盟店で不祥事が発生すると、自分の店には関係なくても悪影響を受ける恐れがあるのです。
これはブランド力の裏返しと言えます。
加盟店にはそれぞれ経営者がおり独立していますが、フランチャイズの看板を掲げているので、利用者には直営店と加盟店の違いが分からないのです。

フランチャイズで移動販売・移動スーパーを開業することは、移動販売のメリット・デメリットとフランチャイズのメリット・デメリットが合わさります
フランチャイズ加盟店で開業するほうが良いのか、個人で開業するほうが良いのかは、開業する方の状況や経営方針などによって異なります。
ただし、自分がやりたい移動販売が未経験だったり不安だったりするなら、様々なサポートを期待できるフランチャイズ加盟を検討するのがおすすめです。
加盟する場合も本部により方針やサポート内容、ロイヤリティなど、それぞれ違いがあるため、どの本部が自分に合っているのかを吟味する必要があります

移動販売・移動スーパーフランチャイズの開業方法


フランチャイズに加盟して移動販売・移動スーパーの開業するためにはどうすれば良いのでしょうか?

手順 1. 何を販売するかを決める

移動販売フランチャイズに加盟するといっても様々なフランチャイズがあり、販売する物によって選ぶ本部が変わってきます。
移動スーパーにするかキッチンカーにするか、キッチンカーにする場合でもクレープにするのか焼きとりにするのか。
まず、何を自分が売りたいのかをハッキリさせることが必要です。

手順 2. 税務署に開業届を提出す

個人が事業を始めるには、最寄りの税務署に開業届を提出する必要があります。
開業届の書面は、国税庁のホームページからダウンロード可能です。

手順 3. フランチャイズ本部を決める

移動販売をフランチャイズ加盟店として開業するなら、フランチャイズ本部に加盟しなければなりません。
本部を選ぶには以下の方法があります。

方法 1 )販売したい商品を扱っている本部を探す

まず、「手順 1」で決めた自分が販売したい商品を扱っているフランチャイズをインターネットなどで探します

方法 2 )加盟したいフランチャイズの情報を集める

販売したい商品を扱っているフランチャイズが見つかったら、その本部の情報を収集します。
加盟金やロイヤリティ、研修費、材料費、サポートしてくれる内容など詳しく調べましょう。
また評判も重要です。
可能なら、実際に加盟店になっている移動販売に買い物に行き、オーナーから本部について話を聞くのも良いでしょう。

方法 3 )説明会に参加する

情報も十分に収集し、加盟したい本部がしぼり込めたら、説明会に参加します。
この際に疑問点をまとめておき、担当者に質問して不明点をなくしておきましょう
また、担当者の態度も本部を選ぶ基準になります。
おいしいことばかり言っていたり、強引に加盟させようとしたりするところはノルマが厳しい本部である恐れがあります。
納得できるフランチャイズ本部が見つかったら、加盟の申請をします。
本部側の審査を受け、条件を満たして問題がなければ採用です。

手順 4 )移動販売車両の用意

フランチャイズ加盟店で開業する場合、本部から購入もしくはリースするケースや自分で用意した車両を使用できるケースが考えられます。
また、移動スーパーは生鮮食品を扱うので冷蔵・冷凍庫やレジなどの設備が必要ですし、キッチンカーなら調理をする設備がなければなりません。
また、車両の準備と同時に保険への加入も必要です。
本部によっては保険加入の手配や支払いまで負担してくれるところもあります。

手順 5 )研修を受ける

本部から研修を受け、移動販売のノウハウを学びます
こういった研修があるため、フランチャイズでは未経験で開業できるのです。
ただし、本部によっては経験者のみを採用するところもあります。

手順 6 )開業

研修を終えればいよいよ開業です。
以上が、移動販売フランチャイズを開業するまでの手順となりますが、状況次第で順序が変わったり、同時に進めたりする項目もあります。
また、料理を提供する場合、食品衛生責任者の資格を取る必要や、移動販売車両を駐車する場所の許可を得る手続きが必要になることもあるので注意しましょう。

移動販売・移動スーパー開業に必要な資金


移動販売の開業に必要な資金は車両代を除き、一般的に200~300万円程度と言われています。
それでは具体的にどれぐらい必要なのか、「とくし丸」を例に確認してみましょう。 

とくし丸で開業する際に必要となる資金の例

  • 車両購入費(基本は2駆AT、4駆の場合は変動):330~350万円
  • 品衛生責任者養成講習会・受講費(各自治体により変動):4,000円
  • 食品関係・営業許可申請費(各自治体により変動):3万円
  • 諸雑費:6万円

合計:340~360万円
(公式ホームページに加盟料・研修費の記載なし)参照サイト:移動スーパーとくし丸:事業主募集「収支」

加盟店側で店舗を用意する小売業の開業費用平均は、3,488万円と経済産業省「フランチャイズ・チェーン事業経営実態調査 報告書 平成 20 年3月」に記載されています。
この金額と比べると、移動販売フランチャイズの開業費用の低さが実感できるのではないでしょうか。 

高齢化社会を見据えて移動販売・移動販売スーパーフランチャイズでの開業を


今回は、移動販売フランチャイズについて紹介してきました。
車両で調理するキッチンカーと移動スーパーでは必要な資格も変わってきますが、どちらも車両で販売を行なうという点では同じです。
特に移動スーパーは、これからの高齢化社会を見据えると需要が拡大することが予想されます。
サラリーマンから独り立ちを考えているなら、社会貢献にもなる移動スーパーを検討してみてはいかがでしょうか。