フランチャイズ 開業 農業
2021-09-29
フランチャイズの基本

今注目されている農業フランチャイズの魅力と開業方法とは

「転職して農業をしたいけど、経験も知識もないし自分には無理だ」と諦めていませんか? 
実は未経験でも、フランチャイズに加盟すれば研修やサポートを受けて農業を始められるのです。
今回は農業フランチャイズとは何かという基本的な事から、その特徴や開業するための準備、フランチャイズで農業を始めるための費用、そして農業フランチャイズの魅力を紹介します。
農業への転職を検討している方や農業に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください!

農業フランチャイズとは 


フランチャイズ(FC)と聞くとコンビニやファミリーレストランを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
実はフランチャイズには数多くの業種があり、その中に農業も含まれています。
農家人口は1955年3,635万人でしたが、2018年には418.6万人にまで減少してしまいました。
国の減反(げんたん)政策や農地開発・農地転用、後継者が育たない、そして転職して農業をやりたくてもノウハウが無いといった問題が影響していると考えられます。
しかし、フランチャイズなら未経験でもフランチャイズ本部からのサポートで農業を始めることが可能です。
それでは農業フランチャイズには、どのような特徴があるかを確認して行きましょう。

フランチャイズとは

農業フランチャイズの特徴には、当然フランチャイズの特徴が含まれています。
そのためフランチャイズとはどのような仕組で運営されているのかを、まず確認しておきましょう。
公正取引委員会では、フランチャイズの定義は様々であるとされています。
しかし、一般的には個人や団体がフランチャイズ本部(フランチャイザー)と契約を結んで加盟店(フランチャイジー)となり、ロイヤリティ(代価)を支払うことで経営やサポートなどが含まれた「フランチャイズパッケージ」を利用できる仕組を意味します。 

フランチャイズパッケージとは

フランチャイズパッケージは業種や本部により内容が異なりますが、ほとんどが以下の3つの要素を含んでいます。

  • 商標、屋号、チェーン名などの使用権
  • 本部の指導・支援・経営サポートなどを利用する権利
  • 経営・生産・加工・販売のノウハウなどを利用する権利


農業フランチャイズの場合、商標、屋号、チェーン名などの使用権はあまり運営に影響がないかも知れませんが、コンビニやファミリーレストランなどでは集客に直接関わる可能性が高いので、本部選びに重要なポイントとなります。
一方、本部の指導・支援・経営サポートと、経営・生産・加工・販売のノウハウは、農業でも重要です。
特に未経験で農業を始めるなら、充実している本部を見つける必要があります。

ロイヤリティとは

ロイヤリティは代価と訳され、フランチャイズパッケージを使用するために支払う代金のことです。
本部により金額が固定の場合や利益によって変動する場合があるので、加盟前によく確認しておきましょう。 

農業フランチャイズの特徴

農業フランチャイズには代表的な4つの特徴があります。

特徴 1 )知識や経験がなくても始められる

農業フランチャイズ本部の中には、未経験者を対象とした研修を行なっているところもあります。
そういった本部を選択すれば農業に関する知識や経験が無くても始めることが可能です。
 

特徴 2 )農地取得や環境整備のサポートを受けられる

農地を取得するためには農業委員会が定める条件を満たす必要があります。
しかし、農業の知識がない方にとっては難関にも思えますが、農業フランチャイズに加盟していれば、本部のサポートを受けることが可能です。

特徴 3 )販売先や流通経路が決まっている場合が多い

フランチャイズ加盟店で農業を始めると、販売先や流通経路が本部によって決められていることが多く、自分で開拓する必要がありません。 

特徴 4 )夫婦や家族だけでの運営も可能

事業規模によっては従業員を雇う必要がありますが、小規模な農園では夫婦や家族だけで運営も可能です。
従業員を雇うリスクを避けたいなら、規模を大きくし過ぎず家族だけでの経営を選択するのも1つの経営方法と言えます。
このように農業フランチャイズに加盟すれば、未経験でも本部のサポートを受けながら農業を始めることが可能です。

農業フランチャイズを始めるための準備


農業を一から始めるなら、農地や流通経路確保、農機や設備の調達、そして知識とノウハウなど様々な準備が必要です。
フランチャイズで農業を始める場合はその多くを本部がサポートしてくれます。
それではフランチャイズで農業を始めるなら、どのような準備が必要なのかを確認して行きましょう。

準備 1 )必要な資格を取得する

農業をしていると軽トラで作物を運搬したり、公道をトラクターで走行したりしなければならない場合があります。
そのため、業務に必要となる機器の免許などを取得しておくことが必要です。
また実務に役立つ資格もあるので合せて紹介します。 

資格① 普通自動車免許

軽トラやトラクターなどを運転するために、普通自動車免許が必要です。
農村地域はアップダウンが激しい道が多いため、エンジンブレーキが重要です。
そのため軽トラもマニュアル車が好まれます。
オートマ免許しか持っていない方は、マニュアル車の免許も取得しておくのがおすすめです。
一方、トラクターなどの農機は「小型特殊自動車免許」で使用できます。
試験のみで取得できるだけでなく、普通運転免許に小型特殊自動車免許も含まれるので、普通運転免許があれば改めて取得する必要はありません。

資格 ② 大型特殊自動車運転免許(農耕車限定)

公道で小型特殊自動車より大きなサイズのトラクターやコンバインに乗るためには、大型特殊免許が必要です。
しかし、大型特殊自動車免許には、農耕車限定の制度があります。
農耕車限定の大型特殊免許は間口が広く、自動車学校はもちろん各地のJAや農業大学で取得が可能です。

資格 ③ 牽引免許

自走しない状態で、車両総重量が750kgを超える車を公道で牽引する場合、牽引(けんいん)免許が必要になります。
コンバインは大抵750kgを超えるので、本格的に農業をやるなら必須です。
農業大学や運転免許試験場で学科と実技の試験を受けて取得することができます。

資格 ④ 農薬管理指導士

農薬を使用する人に対し、農薬の適正な使用を助言・指導を行うための認定資格が「農薬管理指導士」です。
認定期間は3年で、農薬管理指導士養成研修を受けて試験に合格すると資格を取得できます。
ただし、各都道府県で受験資格などの詳細が異なり、中には、「毒物劇物取扱責任者」の資格が必要になる地域もあります。

資格 ⑤ 農業機械士

農業機械の運転、操作、整備技術、そして安全管理などについて、知識と技能を習得するための資格が「農業機械士」です。
受験資格として大型特殊自動車免許が必要。農業機械士養成研修を受けて試験に合格すれば資格を取得できます。 

資格 ⑥ 日本農業検定

広い意味で農業の知識を習得するための検定が「日本農業検定」です。
試験範囲は、栽培・食・環境・農業全般の4分野。いずれも基礎的な知識が出題範囲となっています。
1級〜3級までランクがありますが、どのランクにも受験資格はないため、自信があるならいきなり1級を受験することも可能です。

資格 ⑦ 日本農業技術検定

農業界の人材育成・確保を目的とした、農業知識や技術に関する資格が「日本農業技術検定」です。
1~3級まであり、3級は学科試験のみですが、1級と2級は学科試験に加え実技試験もあります。
学科試験は共通問題と選択問題があり、マークシート式です。
他にも農業簿記検定や毒物劇物取扱責任者など、農業に役立つ資格は多くあります。

準備 2 )本部と契約し研修を受ける

資格の準備をしつつやっておいた方が良いのが、フランチャイズ本部との契約です。
インターネットなどで本部の情報を集め、気に入ったところをしぼり込めたら説明会に参加しましょう。
そして納得がいく本部が見つかり加盟手続きが問題なく進むと、オーナー研修が始まります。
研修内容や費用、そして期間は本部ごとに違いますが、品種別の栽培方法や収穫方法など農業の基礎となるポイントを、実践を通して学ぶことができます。
研修項目は本部により違うため、ロイヤリティや加盟料、サポート内容などと共に合せて考慮し、自分に必要な知識と技術を身に付けられるところを選びましょう。

準備 3 )農地を確保する

農地は農業委員会が定めた基準を満たしていなければなりません。
条件の中には「取得後の農作業に常時従事すること」や「農地を効率的に利用できること」といった判断しにくい内容も含まれます。
しかし、フランチャイズに加盟していれば、本部が基準を満たしているかどうかの判断や、満たすために何が必要かなどをアドバイスしてくれるので安心です
農地を取得したならば、ビニールハウスを使用する場合は建設をします。
建設の際には本部の意見を参考にして送風機やカーテン、パイプなど必要な設備を準備しましょう。
また、農地取得後に農業委員会の決まりを破った場合は、農業を継続できなくなる恐れがあるので注意しましょう。
 

 準備 4 )機器や道具をそろえる

農業をするためには機器や道具が必要です。どのような物が必要になるのでしょうか?

  • 運搬用自動車(軽トラなど)
  • トラクター
  • コンバイン
  • 田植機
  • 噴霧器
  • 草刈り機
  • クワやカマ
  • ドローン(農薬散布用など)
  • パソコン
  • スマートフォン


栽培する作物により必要になる道具が変わってきます。
さらに今後は、スマート農業を取り入れるフランチャイズ本部の増加が予想され、農薬散布用のドローンをはじめ、無人で動くコンバインや田植機、操作するためのスマホやデータ管理のためのパソコンなども必要な道具になると考えられます。

農業フランチャイズの費用


フランチャイズに加盟して農業を始めるための準備を確認したところで、今度は開業までにどれぐらいの費用が必要なのかを考えてみましょう。
初期費用(開業資金)と1年分の運営資金に分けてシミュレーションしてみます。

費用 1 )初期費用(開業資金)

個人で農業を開業するには運転資金の予備費を含めて、1,000万円程度(土地取得費を含まない)は必要と言われています。
ところがフランチャイズに加盟して開業すると、500~600万円程度の自己資金で開業可能な本部もあるのです。
本部選びは費用だけではなく、サポート面も重要なので一概に安く済むところが良いとは言えませんが、初期費用の負担を減らせるのは大きな魅力と言えます。

【初期費用の内訳】

  • 加盟料・保証金
  • 研修費
  • 農具や設備費
  • ビニールハウスの建設費
  • 苗や土代


この初期費用には土地取得費と生活費が含まれていません。
土地取得費は地域や状況によって大きく変わります。
また、農業は1年のサイクルで考える必要があり、この点が他のフランチャイズと異なる点です。
通常は数ヶ月分の生活費を用意することをおすすめしますが、農業フランチャイズの場合は1~2年の生活費を用意しておくと安心です。

費用 2 )運営資金

通常は数ヶ月分の生活費を用意することをおすすめしますが、農業フランチャイズの場合は1~2年の生活費を用意しておくと安心です。

【運営資金の内訳】

  • 人件費
  • 種苗や肥料などの購入費
  • 農機・設備運営費(リース代や燃料代)
  • 燃料費
  • 出荷費
  • 農業薬剤費
  • ビニールハウスの電気代や修理費など
  • ロイヤリティ


農機具は購入だけでなくレンタルできる物もあります。
頻繁に使用するのでなければ、レンタルのほうがコストを抑えられる場合があるのでどちらが良いのか検討しましょう。 

農業フランチャイズの魅力とは


農業フランチャイズの特徴や開業までの準備、そして費用を確認してきました。
今度は農業フランチャイズの魅力を改めて確認しておきましょう。
代表的な魅力は4つあります。

魅力 1 )未経験でも始められる

「農業フランチャイズの特徴」でも紹介しましたが、本部のサポートを得られるため未経験でも始められるのが大きな魅力です。
フランチャイズに加盟すると研修を受けられるので、そこで農業の仕方を学べますし、個人でやるのとは違い困ったときに本部に相談することもできます。
加盟料や保証金、そしてロイヤリティなどの支払が生じますが、その分農業のノウハウとサポートを利用できます。

魅力 2 )農地を確保しやすい

農業を一から始める場合、農地確保は農業委員会が定める条件が分かりづらい部分もあるため簡単ではありません。
しかし、フランチャイズに加盟していれば、本部からのサポートを受けられます。
本部側には農地を選ぶノウハウがあるので条件を満たしているかの判断も的確ですし、場合によっては本部から許可が下りている農地を紹介してもらえる場合もあります。

魅力 3 )販売先が確保されている

フランチャイズではあらかじめ販売先を確保している本部が多く、この点もフランチャイズの大きな魅力と言えます。
農地確保と同様に未経験者が苦労するのが、販売先の確保です。
特に地方では農家とスーパーや飲食店などのつながりが強く、新たに参入するにはその地域に強力なコネがないと簡単ではありません。
しかし、あらかじめ販売先を決めてくれている本部なら経営者自らが顧客を探さなくて済みます。
そのため農業フランチャイズの本部を選ぶ際には、加盟金やロイヤリティなどだけでなく、販売先が確保されているかどうか、さらにどのような販売先になるのかを確認しておくことも重要です。

魅力 4 )困ったときに本部のサポートを受けられる

未経験で農業を始めると、研修を受けてもその知識だけでは対応できない状況に陥ることがあります。
そんな時、フランチャイズに加盟していれば、本部に相談することも可能です。
本部は基本的に加盟者の成功を願っています。
なぜなら、加盟者が失敗してしまうとロイヤリティなどの収益がなくなりますし、反対に評判が良ければ加盟者が増えるからです。
もちろん、本部ならどこでも良いというわけではなく、どのようなサポートが受けられるか、研修内容はどうか、ロイヤリティなどの支払はいくらぐらいかかるかなど、総合的に考えることが大切です。
ただし、本部には加盟条件があり、経験者のみしか加盟できないところもあるので注意が必要です。

未経験で農業を始めるならフランチャイズがおすすめ


今回は、農業フランチャイズの特徴や農業を始めるために必要な準備、開業するための費用、そして農業フランチャイズの魅力などを紹介してきました。
農業を始めるためには、農地と販売先の確保という高いハードルがあります。
しかし、フランチャイズに加盟すれば、あらかじめ農地と販売先が確保されている場合や、確保のためのサポートを受けることが可能です。
これだけでもフランチャイズで農業を始めることには大きなメリットがあると言えます。 
その一方で、未経験では加盟できなかったり、サポートが不十分だったりする本部もあるので、自分に合う本部は慎重に選ぶことが大切です。
農業をするなら自分に合ったフランチャイズで始めてください!