副業 基礎知識
2021-10-22
フランチャイズの基本

副業を始める際のおすすめや知っておくべき基礎知識・注意点とは

厚生労働省は「働き方改革実行計画(2017年3月28日 働き方改革実現会議決定)」を踏まえ、副業・兼業の普及促進を図ってきました。
その影響か、副業をしている人としたいと思っている人の割合は増加しています。
そこで今回は、基本的な副業の定義から、副業・復業・兼業の違い、副業の現状、メリットとデメリット、おすすめの副業、そして副業をする際の注意点などを紹介します。
副業をするか悩んでいる人や新たに副業を始めたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

副業とは


実は法律で「副業」に関する明確な定義はありません。
ただし、一般的に会社員などの本業を持つ人が、本業以外で収入を得るための仕事など、副収入を得るための手段を指します。
また、「サイドビジネス」「兼業」とも呼ばれます

副業・復業・兼業の違い


「復業」は読み方も同じため「副業」と混同しやすいですが、本来は明快な違いがある言葉です。
『広辞苑 第七版]』では以下のように書かれています。

いったん業務をやめた者が再び業務につくこと。 


ただし、現在は2つ以上の本業を兼務するという意味で使われることも多く、「パラレルワーク」とも呼ばれます。
副業が「サイドビジネス」と呼ばれるとおり本業よりウエイトが軽いのに対し、復業は仕事のウエイトに優劣はありません。
では「兼業」はどのような意味でしょうか、『広辞苑 第七版』では以下のように記載されています。

本業のほかに他の業務を兼ねること。また、その業務。副業。


兼業は副業とほぼ同じ意味と考えてもいいでしょう。
しかし「ダブルワーク」とも呼ばれ、復業も含まれる幅広い意味の言葉です。

副業の現状


「副業」の言葉の意味を確認したところで、今度は副業をしている人の割合や副業をする目的などを分析してみましょう。

副業をしている人の割合と人数

現在副業をしている人の割合と人数を、総務省とランサーズの調査を元にそれぞれ分析します。

副業をしている人と副業をしたい人の割合

総務省の「平成29年就業構造基本調査」によると、副業をしている人の割合は4.0%副業をしたいと考えている人の割合は6.4%です。
副業をしている人の割合は平成24年が3.6%なので0.4ポイント上昇しています。
また、雇用形態別にみると「正規雇用」は2.0%(0.2ポイント上昇)、「非正規雇用」では5.9%(0.6ポイント上昇)となっています。
副業をしたいと考えている人の割合は平成24年が5.7%なので0.7ポイント上昇です
雇用形態別にみると、「正規雇用」は5.4%(1.1ポイント上昇)、「非正規雇用」では8.5%(0.4 ポイント上昇)です。 
平成25年から平成29年の5年間で、正規雇用と非正規雇用の副業をしている人の割合としたいと思っている人の割合は増加しています。
また、正規雇用より非正規雇用のほうが副業をしている人としたいと思っている人、どちらも多いです。 

副業人口の変化

ランサーズが実施した『フリーランス実態調査 2021』によると、2021年の副業をしている人口は812万人で、2020年の708万人から大幅に増加しました。
副業人口は2018年が765万人、2019年が736万人、そして2020年が708万人と、この数年は減少傾向にあったのですが、一気に増えたのはコロナ禍の影響も考えられます。

副業をする理由

副業をする人が増加していることは分かりましたが、そもそもどのような理由で副業をするのでしょうか?
株式会社ナレッジソサエティが行なった「副業に関するアンケート調査報告【2021年5月度】」によると、「収入の不足を補うため」が57.6%と一番多く、二番目に多い「趣味と実益を兼ねて」の25.3%を大きく引き離しています。
その他「スキルアップのため」が9.3%、「起業のため」が6.4%で、自分のキャリア形成のために副業をしている人も小数ですが確認できました。

副業をするメリット・デメリット


副業をしている人としたいと考えている人は増加しましたが、副業をすることにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

副業をするメリット

副業を行なうことには4つの代表的なメリットがあります。

メリット① 収入を増やせる

仕事の量を増やしているので、当然収入が増えます
実際、「副業に関するアンケート調査報告【2021年5月度】」の結果でも、収入を増やすために副業をしている人が半数以上でした。

メリット② 趣味と実益を兼ねることが可能

アンケートで副業をする理由の2番目に多いのが「趣味と実益を兼ねて」でしたが、本業で生活していけるのなら例え収入が0でも好きなことにチャレンジできるのは大きなメリットです。
それが収入につながれば実益を得られるだけでなく、自分の成果を誰かに認められたことになるので二重の喜びがあります。

メリット③ スキルアップやキャリアアップを期待できる

本業とは違う職種を体験することにより新たな知識や経験を得られ、それがスキルアップやキャリアアップにつながる可能性があります。

メリット④ 起業や転職の準備

本業で収入を得ながら、知識やスキルを習得して将来の起業や転職に向けての準備やチャレンジが可能です。
また、収入を増やすことで起業へ向けた資金集めにもなります。

副業をするデメリット

副業をするメリットを確認したところで、今度はデメリットも知っておきましょう。
副業をするデメリットは4つ考えられます。

デメリット① 過重労働になる恐れ

仕事を増やすので労働時間も増えてしまいます。
そのため過重労働となり、体調管理や自分の時間を持つことが難しくなる恐れがあるのです。

デメリット② 生産性の低下

 過重労働の影響とも言えますが、十分な休息を取れないことが原因で生産性が落ちる恐れがあります。
そのため本業と副業どちらも評価を落としかねません。

デメリット③ 収入が少ない

副業を始めても思ったように勤務日数や勤務時間を取れず、まとまった収入が得られない可能性があります。

デメリット④ 雇用保険の対象とならない恐れ

これはどちらかというと復業の場合ですが、いずれの職業も労働日数・勤務時間が短く、雇用保険の対象にならない恐れがあります。

目的別おすすめの副業


それではどのような仕事があるのか、目的別におすすめの副業を紹介します。

副業①  本業が休みの日に働きたい

本業の定休日などに別の仕事を入れて働くスタイルです。

休日向け1)フランチャイズオーナー

フランチャイズ本部に加盟してフランチャイズオーナーとなります。
フランチャイズは様々な業種があり、その中で週1日や不定期、あるいは短時間だけ働ける業種を選択します。
そのため、コンビニやファミレスなどフランチャイズの代表的な業種は向きませんが、美容サロンなど施術を人に任せて、自分自身は週1、2回顔を出せばいいという働き方も可能です。
ただし、人を雇う場合はその分利益がないと赤字になってしまいます。

休日向け2)パートやアルバイト

週1日から働けるパートやアルバイトで働きます。
本業のスキルを活かしたり、資金が必要なかったりとメリットも多いです。

副業②  在宅ワークで副業をしたい

自宅で行なう副業というと以前は内職がメインでした。
しかし、現在はWebを利用した業種が増え、選択の幅が広がっています

在宅向け1)クラウドソーシング

大手のクラウドソーシングサイトには数多くの仕事が掲載されており、高いスキルが必要なクリエイティブ系の仕事から、データ入力などの初心者でもできる仕事まで幅広い内容があります。
そのため自分のスキルにあった仕事を選択することが可能です。
具体的には以下のような仕事があります。

  • 書類作成業務
  • 記事やインタビューなどのライティング
  • ホームページ作成
  • アプリ開発
  • 海外の文章の翻訳


インターネット環境とパソコンがあればできる仕事が多いため、投資資金も少なくて済む傾向にあります。

在宅向け2)アフィリエイトサイト

 アフィリエイトとは、Webサイトやブログに広告を掲載して、広告収入を得る仕組みです。
既存のブログサービスなどを使えば、初心者でも気軽に始めることができます。
商品レビューなどをして広告の商品を宣伝することも可能です。
他のサイトのレビューを参照する方法もありますが、実物を買って試したほうが、独自の記事を書くことができます。
ただし、その場合は投資が必要になり、投資額以上に収益がなければ赤字です。

在宅向け3)ネットショップ

通販の普及に加えコロナ禍でより需要が増したと言われているのがネットショップです。
パソコンとインターネット環境があれば開業可能で店舗も必要なく、最安で0円の開業資金で始めることもできます。
規模に幅があり、本格的なショップ運営も可能です。

副業③  不動産を活用したい

不動産を活用すれば、それほど手間をかけずに副業が可能な業種もあります。

不動産を活用1)コインランドリー

基本的に無人型の店舗となるので副業に合っています。
ただし、近年はファミリーや主婦が多く利用する傾向にあり、清掃やコロナ禍による消毒を頻繁にすることが必要です。
そのため一人ではなく家族に協力してもらえる環境がある方におすすめです
また、設備費が高額になるため投資額が高くなり、利益を得るまでに時間がかかります。
そのため開業する場所が、集客が十分に見込める場所かどうか見極めることが重要です。

不動産を活用2)トランクルーム

トランクルームも無人型の店舗が多く、副業で経営するのに向いています。
コインランドリーほど頻繁に人が出入りしないため、あまり人手が必要ないのがメリットです。
コインランドリー同様に投資が必要ですが、光熱水道費やメンテナンス費用が抑えられます。

不動産を活用3)不動産の貸し出し

使用していない土地や空き部屋を貸し出します。
コインランドリーやトランクルームと違い、現在ある場所をそのまま活用するので投資額を抑えることが可能です。

フランチャイズオーナーは副業におすすめ


おすすめの副業でも紹介しましたが、実はフランチャイズオーナーには副業に向いている業種がいくつもあります。
フランチャイズで経営することのメリットとデメリットをチェックしてみましょう。

フランチャイズで副業をするメリット

フランチャイズに加盟すれば、本部から様々なサポートを受けることができます
初めて経営をする人や未経験の業種をする人にとって心強いです。
例えば、おすすめで紹介したコインランドリーやトランクルームなどもフランチャイズで経営が可能で、立地している場所が集客に向いているかの相談や、本部によってはクレーム対応をしてくれるところもあります。
本部によりサポート内容に差があるため、オーナーになる前に複数の本部の情報を吟味して、自分に一番合ったところに加盟するのがおすすめです。

フランチャイズで副業をするデメリット

フランチャイズは様々なサポートを受けられる反面、加盟料や毎月のロイヤリティ、そして研修費用などが発生します。
また、契約に束縛される点もデメリットと言えます。
しかし、将来的に独立を目指して副業を始めるなら、十分なサポートが期待できる本部と加盟するのも長期的に見て悪い選択とは言えません
ロイヤリティなどの費用と比較して判断しましょう。

副業を始める際の注意点


おすすめの副業を紹介してきましたが、副業を始める前に注意すべきことがあります。

注意点① 本業が副業を認めているか

厚生労働省は副業の普及を促進していますが、すべての企業が副業を認めているわけではありません。
そのため副業を始める前に、本業が副業を認めているか就業規則を必ず確認しておきましょう。
副業を認めている企業でも、競合他社などでは認められないなど制限がある場合もあるので注意が必要です。

注意点② 税金についても把握しておく

副業での収入が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。
また、2カ所以上の会社で社員やアルバイトとして雇用される場合は、複数の会社で年末調整が行われないように、副業の勤務先に年末調整が不要な旨を伝えておきましょう。
源泉徴収票に関しても、「乙欄」(従たる給与を支払う場合の源泉徴収税額)で処理するようにお願いが必要です。

注意点③ 契約形態

基本的な事ですが、社員やアルバイトとして雇われたのか、個人事業主として契約したのか、それにより待遇が大きく変わります。
社員・アルバイトは会社側と結ぶ契約は雇用契約となります。
一方、個人事業主(フリーランス)の場合は、業務委託契約を結ぶのが一般的です。
業務委託契約では、最低賃金や労働時間などの決まりがなく、原則として当事者間の取り決めによって業務内容や報酬などの条件が決まります。
業務委託契約の場合、さらに「委任契約」と「請負契約」の2つに分れるのでこの点も注意しましょう。

業務委託契約1)委任契約

委任契約は成果主義ではなく、成果を上げるために行なった「業務そのもの」に報酬が支払われます。

業務委託契約2)請負契約

成果に対して報酬が支払われるのが請負契約です。
副業で結ばれる業務委託契約は、請負契約の場合が多いです。

注意点④ 社会保険料

本業で健康保険・厚生年金保険に加入していても、パートやアルバイトで副業をしていた場合、加入要件を満たしてしまうと、副業先でも被保険者として保険料を支払う必要があります
下記の条件1、2のどちらかに該当すると、健康保険・厚生年金保険に加入しなければなりません。

条件1)勤務時間や日数が正社員の4分の3以上

1週間の所定労働時間か、1カ月の所定労働日数が一般従業員(正社員)の4分の3以上の場合は社会保険に加入しなければなりません。 

条件2)下記の5項目すべてに該当する場合

  1. 週の所定労働時間が20時間以上ある
  2. 1年以上雇用が見込まれる
  3. 賃金の月額が8万8千円以上ある
  4. 学生ではない
  5. 特定適用事業所または任意特定適用事業所に勤めている


条件1に該当しない場合でも、条件2の5つの項目に該当していれば、社会保険に加入する必要があります。
また、5番目の「特定適用事業所」とは、厚生年金保険の被保険者数が501人以上の事業所のことで、「任意特定適用事業所」とは、厚生年金保険の被保険者数が500人以下で、短時間労働者が社会保険へ加入するための「労使合意」を行った事業所のことです。
参照サイト:日本年金機構「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大

副業で収入アップだけでなくスキルアップも! 


今回は、副業とは何かという基本的な事から、副業・復業・兼業の違い、副業の現状、副業をするメリットやデメリット、おすすめの副業、そして副業をする際の注意点などを紹介してきました。
副業をする主な目的は収入アップですが、中には趣味と実益を兼ねてしている人や、スキルアップや起業の準備のために副業を利用している人もいます。
副業をするか悩んでいるなら、今回紹介した内容を参考に、ぜひ自分に合った副業を見つけてください!